18章 9節 2液形ポリウレタンエナメル塗り (2-UE)

18.9.1 適用範囲 この節は、屋外の鉄鋼面、亜鉛めっき鋼面、コンクリート面等の2液形ポリウレタンエナメル塗りに適用する。
18.9.2 鉄鋼面の2液形ポリウレタンエナメル塗り (a) 鉄鋼面の2液形ポリウレタンエナメル塗りは、表18.9.1 による。ただし、制作工場で加工した部分の下塗りは、(b)(2)による。
(b)(2) 制作工場で加工した部分の下塗りは、ディスクサンダー又は研磨紙P120程度で金属素地現れるまで錆等を除去、しエポキシ樹脂塗料(1種下塗塗料)を2回塗りのうえ、エポキシ樹脂雲母状酸化鉄塗料を1回塗る。
18.9.3 亜鉛めっき鋼面の2液形ポリウレタンエナメル塗り (a) 亜鉛めっき鋼面の2液形ポリウレタンエナメル塗りは、表18.9.2 による。ただし、鋼製建具(亜鉛めっき鋼面)の下塗りは、(b)による。
(b) (1) 見え隠れ部分は、組立前の部材のうちに下塗りを行う。また、見え掛かり部分は、組立後、溶接箇所等を修正し、ディスクサンダー又は研磨紙P120程度で研磨し、下塗りを行う。
(2) 工事現場において取付け後、汚れ及び付着物を除去し、損傷部分は、ディスクサンダー又は研磨紙P120程度で金属素地面が現れるまで錆等を除去しエポキシ樹脂塗料(1種下塗塗料)を1回塗る。
(3) 鋼製建具に用いる鋼板類で鉄鋼面の場合は、18.9.2(b)の工法による。
18.9.4 コンクリート及び押出成形セメント板面の2液形ポリウレタンエナメル塗り コンクリート及び押出成形セメント板面の2液形ポリウレタンエナメル塗りは、表 18.9.3 による。

表 18.9.1 鉄鋼面2液形ポリウレタンエナメル塗り →関西ペイント対応製品
工程 塗料その他 塗付け量
(kg/u)
規格番号 規格名称 種類
素地ごしらえ 表 18.2.2 のB種
1 下塗り
(1回目)
JIS K 5552 ジンクリッチプライマー 2種 0.14
2 下塗り
(2回目)
JIS K 5551 エポキシ樹脂塗料 1種下塗塗料 0.14
3 下塗り
(3回目)
JIS K 5555 エポキシ樹脂雲母状酸化鉄塗料 0.14
4 中塗り JIS K 5657 鋼構造物用ポリウレタン樹脂塗料 鋼構造物用ポリウレタン樹脂塗料用中塗り 0.14
5 上塗り JIS K 5657 鋼構造物用ポリウレタン樹脂塗料 鋼構造物用ポリウレタン樹脂塗料上塗り 0.10

(注) 1 工程3までは、制作工場にて行う。


表 18.9.2 亜鉛めっき鋼面の2液形ポリウレタンエナメル塗り
工程 塗料その他 塗付け量
(kg/u)
規格番号 規格名称 種類
素地ごしらえ 表 18.2.3 のA種
1 下塗り
(1回目)
JASS 18
M-109
変性エポキシ樹脂プライマー 0.14
2 下塗り
(2回目)
JIS K 5555 エポキシ樹脂雲母状酸化鉄塗料 0.14
3 パテかい JASS 18
M-110
不飽和ポリエステル樹脂パテ
4 研磨紙ずり 研磨紙P320
5 中塗り JIS K 5657 鋼構造物用ポリウレタン樹脂塗料 鋼構造物用ポリウレタン樹脂塗料用中塗り 0.14
6 研磨紙ずり 研磨紙P320
7 上塗り JIS K 5657 鋼構造物用ポリウレタン樹脂塗料 鋼構造物用ポリウレタン樹脂塗料上塗り 0.10

(注) 1 工程2までは、制作工場にて行う。
2 工程3のパテは、JASS 18 M-202(2)反応形合成樹脂パテ(2液形エポキシ樹脂パテ)とすることができる。
3 JASS 18M-109、JASS 18M-110及びJASS 18 M-202(2)は、日本建築学会材料規格である。


表 18.9.3 コンクリート及び押出成形セメント板面の2液形ポリウレタンエナメル塗り
工程 塗料その他 塗付け量
(kg/u)
規格番号 規格名称 種類
素地ごしらえ 表 18.2.6 のA種
1 下塗り JASS 18
M-201
反応形合成樹脂ワニス 2液反応形エポキシ樹脂ワニス 0.08
4 研磨紙ずり 研磨紙P240
5 中塗り JASS 18
M-403
2液形ポリウレタンエナメル用中塗り 0.14
6 研磨紙ずり 研磨紙P320
7 上塗り JIS K 5656 建築用用ポリウレタン樹脂塗料 0.10

(注) 1 JASS 18 M-201及びJASS 18 M-403 は日本建築学会材料規格である。